パンゲアの零兆遊戯
平成28年11月20日 / 祥伝社
“未来が見える”能力を持つとされる者たちによって繰り広げられる究極の頭脳&心理戦――パンゲア・ゲーム。
その力を持つ者たちは、特別感受性保持者――エスタブと呼ばれている。
世界を左右するとされるエスタブたちの勝負の行方は…
未来が視えるってどんな感じなんだろう。
7人のエスタブたちがパンゲア・ゲームで戦って行く様は見てるだけでクラクラしそうな緊張感がありました。
常人ならざる者たちの恐ろしいまでの頭脳戦と心理戦。
いやぁ、凄かったです。
また章が変わるごとに挿入されているミキワカコさんの装画が素敵で何回も見返しながら読みました。
ソウルドロップシリーズに登場したあの人もチラッと出てきたりして、ちょっとワクワクしました。
もちろん、シリーズを読んでいなくても楽しめると思います。
私はソウルドロップシリーズだけしか読んでいないので、他のシリーズの登場人物が出てきていても分からないというのもありますが…
難しいけど楽しい、そんな一冊でした。
他人にどう思われるかを気にしてばかりいられません
難しく考えるな
プライドとは結局、自分の心の中だけの問題になる。
未来を読むことは特別なことでもなんでもない。誰だってやっていることだ。
心には限りがあり、基本的には消耗品なのだ。限界が来れば、以前にできていたことが不可能になる。
2017.02.04(Sat) | 【か行】:上遠野 浩平 | cm(0) | tb(0) | ▲
コギトピノキオの遠隔思考 ソウルドロップ孤影録
平成24年12月10日 / 祥伝社
アルバトロスという孤島に集められたのは、ペイパーカットに遭遇して生き残った者たちだった。
伊佐俊一もその中の一人。
それぞれ特異な症状を呈している患者たちが過ごす中で、連続殺人が発生。
犯人はペイパーカットなのか!?
シリーズ第7弾。
今までと違って、これは過去編とでも言いましょうか。
伊佐がペイパーカットと遭遇して生き残ってからサーカムの研究施設に送られた時の話です。
今まで見てきた伊佐と違う状態の彼が見れて、なんだかとても新鮮でした。
そこには、これまたロボット探偵になりたての千条が居たりして、二人のやり取りも新鮮でした。
ああ、こうして彼たちは彼たちたる関係を築いて行ったのか、と。
伊佐は、やっぱり凄いな、って思うんです。
患者たちの話を聞いてたら、本当、キャビネッセンス(生命と同じだけの価値のあるもの)って色々だなぁ、と思うのです。
私はまだ自分のキャビネッセンスは見つけられてないなぁ。
過去の自分が居て、過去の自分の選択があって、今の自分に繋がっている。
生きているって凄いことだなぁ、と思います。
さて、これでソウルドロップシリーズの最新刊に追い付きました。
今後どうなっていくか、最新作を楽しみに待ちたいと思います。
ズレているって思うのは、変な期待を持っているからで、その期待に添わないものは、すべて見下している
同じところを何度も行ったり来たりしているようで、それはいずれ辿り着く道を、ルートを見出すための第一歩
やっぱり人は、自分では自分のことはわからないんですね。
2016.07.28(Thu) | 【か行】:上遠野 浩平 | cm(0) | tb(0) | ▲
アウトギャップの無限試算 (ソウルドロップ)
平成23年8月10日 / 祥伝社
ある手品師の演技中にペイパーカットからの予告状が出現した。
その動画を見たサーカム保険の伊佐と千条、そして奈緒瀬も手品の天才少年と共に動き出す。
手品が人を驚かせる時、そこにあるモノは何なのか。
手品師たちの闘いが、今始まる。
ソウルドロップシリーズ第6弾。
手品、それはとても不思議なもの。
タネがあると分かっているけれど、驚かずにはいられない。
そんな手品に関わっている人達の中にも色々思惑はあって。
その人たちの中での「キャビネッセンス(生命と同等の価値のあるもの)」ってなんだろう、って思いながら読み進めて行くと、まさかそっちの方向ですか、ってところに辿り着いた。
このシリーズを読む度に、自分のキャビネッセンスは何だろうって考えるけれど、私はまだそれを見つけられていない。
今回登場する手品師たち。大元にあるのは違うけれど、その情熱は凄い。
情熱を傾けて取り組めるものがあるというのは、凄いなと思う。
手品の天才少年が見えている世界も気になる。彼はこれからも出てくるのかしら。
シリーズ既刊本まであと一冊。どうなって行くのか、楽しみに読んで行きたい。
彼らは、君のことを自分の生命(いのち)と同じか、それ以上の価値があると考えている
他人の行動を見て、それで自分の行動を決めるのなら、そこに自分の期待を混ぜちゃいけないってことです。
生活するというのは、癖をえんえんと繰り返すことだ。
自分が弱いということに対峙できる強さを持っているのが、君だよ
他人に向ける刃は、自分にも返ってきますからね。
苦手とか言ってたら、なんにも始まりませんよ
2016.07.12(Tue) | 【か行】:上遠野 浩平 | cm(0) | tb(0) | ▲
クリプトマスクの擬死工作
平成22年2月20日 / 祥伝社
「楽園の果て」という未完作を遺したままこの世を去った舟曳尚悠紀監督。
その娘の沙遊里がペイパーカットの正体を知っているという。
時を経て解明されようとしているその未完作は何を表現しようとしていたのだろうか。
早見や伊佐を巻き込んだ旅の果てに見えたものとは!?
シリーズ第4弾。
ようやく読めました。
早見も出てくるし、新しいキャラも出てくるし。
今回もとても面白かったです。
「キャビネッセンス」と「ペイパーカット」の新たな一面が見れたような感じがします。
このシリーズを読むたびに、自分にとっての「キャビネッセンス=生命と同じだけの価値のあるもの」って何だろう、って思います。
それだけ強く思えるものを持っている人とは、ある意味幸せなんだろうなと思います。
ある意味、ってのはこの作品を読まれたら分かるかもしれません。
うーん、人間って複雑。でも、だからこそ面白い。
2016.04.19(Tue) | 【か行】:上遠野 浩平 | cm(0) | tb(0) | ▲
私と悪魔の100の問答 Questions & Answers of Me & Devil in 100 (100周年書き下ろし)
2010.10.27. / 株式会社講談社
葛羽紅葉、17歳。
ひょんなことから「でびる屋」のシャーマン・シンプルハート・・・ハズレ君と100の問答をすることになった。
彼が繰り出す何とも言えない答えが有りそうで無さそうな問の数々。
これを読めば考え方が変わるかも!?
目次がとっても特徴的で、ズラっと100の質問が並べられているのですよ。
それでどんな感じなのかなと思って読んでみると、その質問が物語形式で展開されていて、何とも面白い。
いつの間にか、紅葉と一緒にハズレ君が問いかけることについて考えているんですけれど、いやぁ、難しい。
普段サラっと流しているようなこととか、考えないようにしていることとか、そこらへんのかゆ~くていた~い所を突いてくるので、ハズレ君の理不尽さみたいなのに紅葉と一緒に踊らされました。
まだまだ知らないことがいっぱいだし、不思議なこともいっぱいあるんだな。生きるって難しい。でも、生きているって幸せ。
2015.12.15(Tue) | 【か行】:上遠野 浩平 | cm(0) | tb(0) | ▲