FC2ブログ
最近読んだ本
本を読む人

蓮

Author:蓮
ミステリーやらエッセイやら何やかや、その都度気になった本を読んでいます。
最近はファンタジーもちょこちょこと。

月別読破数
リンク
RSSフィード
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
本・雑誌
682位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
和書
387位
アクセスランキングを見る>>


コメント
トラックバック
ブロとも申請フォーム

天才詐欺師・夏目恭輔の善行日和 / 里見蘭



天才詐欺師・夏目恭輔の善行日和

2018.4.19. / 株式会社 宝島社



かつて天才詐欺師であった夏目の前に、彼の娘だと名乗る女子中学生の小春が現れる。
その小春から頼まれて、夏目は久しぶりに動き始めるのだった。
彼の信条に乗っ取って行われる華麗なる詐欺の手口。
修道院を助けたり、ユーチューバーとゲーム機不正抽選の謎を追い、結婚詐欺師に相対する。
小春に出会ってからの夏目の心境の変化も見逃せない、連作短編ミステリー。



どんなお話かなと思いながら読み進めて行ったら、まぁなんともほっこりしながらも痛快な一冊でした。
物語は、かつて天才詐欺師として名を馳せていた夏目の元に、彼の娘と名乗る少女の小春がやってくるところから始まります。
彼女の頼みを引き受けて立ち上がる夏目。
彼を助ける詐欺師仲間の面々も、キャラが濃くて面白い。
これで終わりかと思えば、そこが連作短編の見どころ。
一話でも面白いのに、まだまだ出て来る。
登場人物も増えちゃう。
しかも、詐欺と言っても困っている人を助けるから、その手口も見ていて痛快極まりない。
一体どうやって、この窮地を救うのかと思いきや、そんな方法ですか、と。
また、昨今人気のユーチューバーという職種を取り上げているのも面白い。
そこに、人気ゲーム機の不正抽選を絡めて来るんですもの。
どこがどう繋がるか分からないけれど、不思議と最後に向かって収束していくのがお見事。
連作短編4作なのですが、最初に提起されたものが、最後の話で回収されていくのもお見事。
もう、楽しくて一気に読んでしまいました。
夏目は小春に出会えて良かったね。それは小春も同じだね。
素敵な物語をありがとうございました。




スポンサーサイト



2018.06.27(Wed) | 【さ行】:里見 蘭 | cm(1) | tb(0) |

藍のエチュード / 里見蘭



藍のエチュード

2014.6.25. / 中央公論新社



東京藝術大学剣道部。
芸術家の卵たちが剣道を通してそれぞれの青春を不器用に駆け抜けていく物語。



芸術と武芸の不思議な関係。
また、美術学部と音楽学部でそれぞれの芸術の道を志す若者たちが剣道部という部活を通して関わって行く魅力。
彼らの不器用なまでに、もどかしい生き方にはなんとも歯がゆい思いをしながら読みました。
人は恋をしたらこんなにも変わって行くのか、と。
どうしてもうちょっと上手く立ち回れなかったのか、と。
すれ違いも、行き違いも、かなりもやもやしながら読み進めて行きました。
そこには、芸術家を目指すものだからこそある悩みもあります。
芸術と武術を通して成長していく彼らを見守りながら読み進めて行った感じです。
ひとつのことにこうも打ち込めるのかと、羨ましくもありました。
こんな青春もあるのですね。



2018.01.12(Fri) | 【さ行】:里見 蘭 | cm(0) | tb(0) |

古書カフェすみれ屋と悩める書店員 / 里見蘭



古書カフェすみれ屋と悩める書店員

2017.3.15. / 大和書房



「この本、買っていただけませんか?」
すみれ屋の古書スペースを担当する本のソムリエこと紙野くん。
彼が、悩みを持つお客に提示した本の中にはその悩みを解決するヒントが隠されているという。
初デート相手の態度に対する悩み、書店員の悩み、高齢となった家族の悩み、恋人から別れを切り出された悩み…
今回も、彼に薦められた本で人生が変わった人たちの物語が紡がれていく。



相変わらずの紙野くんの博識ぶりに圧倒されながらも楽しく読ませていただきました。
すみれ屋にも、すみれ自身にも変化がありました。
37歳というすみれと、32歳という紙野くん。
ふたりの関係がどうなるかなってのも楽しみのひとつではあるのですが、やはりこの物語の主軸は「本の持つ力」なのでしょうね。
紹介されたどの本も読んだことはないのだけれど、説明を見ていると読みたくなるから不思議。
著者さんの文章の巧みさ、本への愛情が伺えます。
紹介されるのは本ばかりではありません。
美味しそうな料理も毎回紹介されて、食べたくて仕方ありません。
個人的に紹介された本で印象に残ったのは、4つめの物語で紹介された本ですね。
私は、中々色々なジャンルの本を読むことが出来ないのですが、いつの日か手に取ってみたいと思いました。
また新作が出るのが今から楽しみです。



たとえつい昨日製本された本だったとしても、はるか昔に書かれたその中身はときに数千年の時間や、数千キロもの距離を飛び越えて読む人のところへ届くんだから






2017.11.07(Tue) | 【さ行】:里見 蘭 | cm(0) | tb(0) |

古書カフェすみれ屋と本のソムリエ / 里見蘭



古書カフェすみれ屋と本のソムリエ

2016.4.15. / 大和書房



料理にこだわったカフェすみれ屋。
その一角に紙野くんが担当する古書スペースがある。
オーナーのすみれに悩みを打ち明ける常連客に、彼が差し出す一冊の本。
その本をきっかけに悩みが解決されていく、そんな5つの話たち。



本の持つ力と言うものを、まざまざと見せつけられたような一冊でした。
オーナーのすみれさんの作る料理も毎回とっても美味しそうで、紙野くんの選ぶ本がこれまたピッタリで。
常連さんたちの色々な悩みを、本をきっかけとして解決に導き、美味しい料理を味わうなんて…そんな場所、行ってみたい。
紙野くんの選ぶ本は様々で、本の内容も紹介されているので、私も読んでみたくなりました。
そして、すみれさんの料理にかける情熱、見習いたいものです。
やっぱり料理上手な人は良いですね。ああ、お腹空いて来た。
私もいいつか、自分の人生を変えるようなそんな一冊に出会えるかな。
続きが出るならそれも読みたい。どうかな、どうかな。



見るだけじゃ夢は叶わない。たとえどんなに遠く、小さく見えても、信じて飛べばきっと星まで橋が架かるよ


でも僕は信じてるんです。たった一冊の本が、ときには人の一生を変えてしまうこともあるって


ひとたび喪ったらもう二度とほかのものでは替えの利かない、唯一絶対の愛というものがこの世にあるのかもしれない


目一代、耳二代、舌三代


レシピならネットでいくらでも探せるけど、こういう一本筋の通った哲学っていうか、生き方に触れられるのは、いまのところ、やっぱり本しかないんじゃないかって俺は思います





2016.09.30(Fri) | 【さ行】:里見 蘭 | cm(0) | tb(0) |

彼女の知らない彼女 / 里見蘭


彼女の知らない彼女
【満足度】★★★★★★

【あらすじ】

パラレルワールドって信じますか?
ある世界で「あの時違う選択をしていたら違う人生を歩んでいたのだろうか?」と思っている女子大生がいました。
またある世界で、怪我のためオリンピック選考を兼ねたマラソン大会に出るか出ないかで悩んでいるマラソンランナーのチームがありました。
この二つの世界が交差する時、彼女の知らない彼女が新しい自分を見つける旅に出るのです。

第20回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作に加筆修正を加えた一冊。

2015.06.30(Tue) | 【さ行】:里見 蘭 | cm(0) | tb(0) |