利き蜜師物語 銀蜂の目覚め
2016.9.15. / 株式会社産業編集センター
蜂蜜から様々なことを読み取る力を持つ<利き蜜師>の仙道。
豊かな花場があるカガミノに彼がやって来て四年。
穏やかな暮らしを、一匹の銀色の蜂が脅かす。
仙道は、幼い弟子・まゆと共に、かつての友人の元を訪れる。
シリーズ第1弾。
第三回「暮らしの小説大賞」出版社特別賞受賞作。
若き利き蜜師・仙道は、不思議な雰囲気の青年です。
そんな彼が穏やかな暮らしをしていたところに、トコネムリという奇病が流行り始めました。
それに、銀色の蜂が関与しているというのです。
そこから先の、仙道とまゆが経験したこと、その経過で明かされていく仙道の秘められた過去には、温かくも切ない思いが溢れていました。
蜂蜜から、過去や未来を読み取る利き蜜師たちの力というのは本当に凄いなと思いました。
今回、彼が久し振りに再会したカスミもまた、とても重いものを背負っていました。
優しさと悲しさに苛まれながらも、前に進んで行こうとする力を感じる物語でした。
銀蜂との出会いが、これから仙道やまゆの生きる道にどう影響を及ぼすのか、この後の物語も楽しみです。
スポンサーサイト
2019.03.24(Sun) | 【か行】:小林 栗奈 | cm(0) | tb(0) | ▲