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蓮

Author:蓮
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炎路を行く者 ―守り人作品集― / 上橋菜穂子



炎路を行く者 —守り人作品集— (偕成社ワンダーランド)

2012.2. / 株式会社 偕成社



タルシュの<鷹>アラユタン・ヒュウゴ。
彼がなぜ、自らの祖国を滅ぼしたタルシュに仕えることになったかを紡いだ物語。(『炎路の旅人』)
一方、バルサは自身がどのような思春期を過ごしていたかを振り返る。(『十五の我には』)

守り人シリーズ作品集。



『蒼路の旅人』でチャグムを攫ったタルシュの<鷹>のヒュウゴ。
『炎路の旅人』は、自国を滅ぼした憎むべきタルシュに彼が仕えることになるまでの物語です。
それはもう、想像を絶する物語でした。
彼はかくも辛い思いをしていたのか、と。
そして、彼の変化、彼を支えてきた人たち、彼の信ずる道なども知ることが出来ます。
ヒュウゴの目の中には何が映っているのでしょうか。
彼が<鷹>として活躍するまでには、ここには描かれていない更なる苦難があったと考えられます。
それを乗り越えて、今の地位を築き、チャグムを攫うまでに至る人生を考えると、私には到底耐えられないと思います。
また『十五の我には』では、若き日のバルサの物語を知ることが出来ます。
こちらも、ヒュウゴに負けず劣らず凄まじいものです。
私が、ヒュウゴやバルサと同じような年齢の時は、彼らの足元にも及ばないほど穏やかに暮らさせてもらっていたのだと改めて思いました。
あとがきを読むと、この作品集が刊行されるまでの著者さんの苦労も偲ばれました。
この物語を読むことで、『蒼路の旅人』に出てきたヒョウゴの人柄をより深く知ることが出来て良かったです。
これにて、ようやく守り人シリーズを読み終わることが出来ました。
長い年月がかかりましたが、ここまで読むことが出来て、この物語に出会うことが出来て幸せだなと思いました。
素敵な物語をありがとうございました。



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2018.07.10(Tue) | 【あ行】:上橋 菜穂子 | cm(0) | tb(0) |

流れ行く者 ―守り人短編集― / 上橋菜穂子



流れ行く者―守り人短編集

2008.4. / 株式会社 偕成社



父を殺された少女バルサ。
親友の娘のバルサと共に、全てを捨てて国を出たジグロ。
追手から逃れながらの二人の日々を綴る。
これはまだ、バルサが少女だったころの話。

シリーズ番外編にあたる短編集。



若いバルサに、若いタンダ。
ふたりの若き日のやり取りが見れて、とても嬉しかったです。
ああ、こうしてふたりは絆を深めていったんだな、と。
そしてまた、ジグロがバルサを守る為に、心を鬼にしながらバルサを鍛えた日々。
まだ、実践経験が浅いバルサの心の葛藤。
酒場でのラフラのアズノとの出会い。
隊商の護衛を通して、バルサが経験したもの。
ジグロのバルサへの想い。
短編集ですが、読み応え抜群でした。
特に、『流れ行く者』がやるせなさもあり、若いバルサの大きな壁でもあり、苦々しかったり、悲しかったり、なんとも言えませんでした。
これが、今後のバルサの人生を暗示しているようで。バルサとジグロの絆の深さも泣けました。
二人はもう、実の親子以上に親子なんですよね。
そして、バルサとタンダの関係もこの若い時代を経て築かれていったものなんですよね。
それは、どれほど深いものだったのかな、と。
シリーズを読み終わったからこそ、三十路のふたりが思い出されて、とてもあたたかいものを感じました。
幼い頃から、こんなに辛い経験をしているバルサたちには、幸せになって欲しいです。
ああ、ここまで読めて、本当に良かった。




2018.06.13(Wed) | 【あ行】:上橋 菜穂子 | cm(0) | tb(0) |

天と地の守り人<第三部> / 上橋菜穂子



天と地の守り人〈第3部〉

2007.3. / 株式会社 偕成社



チャグムとバルサは新ヨゴ皇国へ向かう。
遂にタルシュ軍が新ヨゴ皇国に攻め入ってきた。
ナユグに数百年ぶりの春が訪れるこの時に、サグの北の大地の行く末が決まる。

三部作完結編にして、シリーズ第10弾。



遂に、三部作が完結です。
チャグムとバルサは出発点である新ヨゴ皇国にそれぞれ向かいました。
タルシュ帝国の凄まじいまでの攻撃が北の大地を襲います。
その戦いぶりや、目を覆うようでした。
タンダの身にも恐ろしい刃が迫ります。
それぞれ離れ離れになりながらも大切な人を想って行動する人々。
戦争とはかくも恐ろしいものなのですよね。
本当に、戦争なんてなくなって欲しい。
何も生み出さないではないですか。
新ヨゴ皇国でも、シュガたちはシュガたちで戦いがあります。
ロタ王国もカンバル王国も、それぞれの国の中で色々ありながらも、国を守るために行動します。
タルシュ帝国の中でも色々あります。
沢山の人の想いが複雑に絡まり合いながら話は進んで行きます。
一人の行動が、勇気が、決意が起点となって、伝播して、大きなうねりとなって行く様は、人の団結力の強さを感じました。
行動することの大切さを教えてもらいました。
今回の三部作をもって、チャグムとバルサの物語はひと段落です。
壮大な物語を、チャグムやバルサと共に旅をしながら歩ませてもらいました。
チャグムの成長していく様はとても眩しかったです。
バルサの強さはとても心強かったです。
他の登場人物たちそれぞれも、みんな一生懸命に生きていて勇気をもらいました。
私達の世界にも、ナユグのような世界があるのかもしれませんね。あるとしたら覗いてみたい気もします。
物語がひと段落した今、シリーズの残りの短編集も楽しみです。



2017.08.04(Fri) | 【あ行】:上橋 菜穂子 | cm(0) | tb(0) |

天と地の守り人<第二部> / 上橋菜穂子



天と地の守り人〈第2部〉

2007年2月 / 株式会社 偕成社



北の大陸を救うためにカンバル王国とロタ王国の同盟が必要だと知ったチャグムとバルサ。
ふたりはバルサの故郷であるカンバル王国に向かう。
しかし、カンバル王の側近にタルシュ帝国と内通している者が居たのだった。

シリーズ第9弾。



三部作の第二部です。
ロタ王国で無事にチャグムと出会えたバルサ。
だけど、チャグムの願いは叶わず、次なる希望の実現の為にふたりはカンバル王国へ向かいます。
かつてバルサが育って、そして逃げて来た祖国のカンバル王国。
ここでも、ふたりは大きな試練にぶち当たることになるのです。
北の大陸の人々――祖国新ヨゴ皇国の民を守るために、チャグムは奮闘します。
皇太子の誇りをかけたその戦いに、心打たれました。
新ヨゴ皇国も大変なことになっています。
今は離れている、タンダやシュガたちも踏ん張って居ます。
それぞれがそれぞれの場所で、タルシュ帝国からの攻撃に備えて踏ん張っているのです。
強大な敵が侵略してくるというのは、とても怖く、とても恐ろしく、とても焦るものです。
読み進めて行きながら、心臓が掴まれるようでした。
三部作も残る所、あと一部。
ついに、彼らの物語が終わりを迎えるのですよね。
心して、第三部を読ませていただきたいと思います。



……あんたは自分をせめすぎる。ものすごく高いところを夢みて、そこへとどかないと、自分をせめている。
 でもね、なにもかもを背負える人なんて、この世にはいないし、だれも傷つけず、だれにとっても幸福な解決なんてものも、きっと、この世には、ありはしないんだよ。


「人を殺したものは、らくになろうなんて思っちゃいけないと、わたしは思う。――理由をつけて納得なんかされたら、殺された人はうかばれないだろう。
 自分を殺そうとむかってくるやつを、身をまもるために殺したんだとしても、わたしは、自分が人殺しだってことを、わすれたくない。」





2017.07.11(Tue) | 【あ行】:上橋 菜穂子 | cm(0) | tb(0) |

天と地の守り人<第一部> / 上橋菜穂子



天と地の守り人〈第1部〉

2006年12月 / 株式会社 偕成社



行方不明のチャグムを探すために、バルサはロタ王国へ向かう。
一方、新ヨゴ皇国はタルシュ帝国からの攻撃に備えて準備を始める。

シリーズ第8弾。



三部作の第一部です。
いよいよ、物語も佳境です。
勇敢にも故国を救うためにひとり旅立ったチャグム。
彼は故国では亡くなったことにされてしまいます。
その知らせに悲しむバルサたちでしたが、ある人からの知らせでチャグムが生きていることを知り彼を探しにロタ王国に向かいます。
大切な人が亡くなったという知らせと、生きていたという知らせは天と地ほどの違いもある大きな悲しみと喜びだったことでしょう。
残されたタンダには、これまた大きな試練が待ち構えています。
バルサにもタンダにも、そしてチャグムにも大きな大きな試練です。
バルサがチャグムを追いかけて行くのをハラハラドキドキしながら読み進めて行きました。
そして、ナユグが迎えようとしている春がサグにも大きな影響を与えています。
これからどうなるのか、目が離せません。



知っていてわるいことは、ひとつもない





2017.07.11(Tue) | 【あ行】:上橋 菜穂子 | cm(0) | tb(0) |