魔境の女王陛下 薬師寺涼子の怪奇事件簿 (講談社文庫)

【あらすじ】

シベリアに凶悪殺人犯を捕えに来た薬師寺涼子たち一行。
犯人の姿を追って秘密都市部へと向かう。
凶悪犯にロシアンマフィア、政府高官たちに、それぞれが繰り広げる陰謀。
襲い掛かる獰猛な敵たちに涼子たちが立ち向かう。

read?

【感想】

今回は東日本大震災を受けての内容でした。
今回の敵はサーベルタイガー。氷河期の頃絶滅したはずの古代生物です。
涼子たちが活躍する舞台となった永久凍土-ツンドラ-がまるで世の中の冷たくて暗いものを象徴しているようでした。
涼子たちの活躍はいつもながらに痛快でしたが、今回の話に散りばめられた原発問題や戦争の問題など、心に強く突き刺さる内容の方が読了した後にも深く深く残っています。


【発行日】２０１２．６．６．

【発行所】株式会社　講談社

comment? close

ウェディング・ドレスに紅いバラ (徳間文庫)

【あらすじ】

「深紅の薔薇結社」、CRS。
先天性吸血鬼たちが、犯罪を犯す後天性吸血鬼たちを退治する組織である。
緑川淳司と花村雅香は、喉に傷のある怪死者が出た大学に調査に向かう。

表題作他、２編収録。

read?

【感想】

女子大生吸血鬼のお話でした。
ちっちゃな組織だけど、おっきな人間社会の均衡のため、
果ては、自分たちのために、若いふたりが奮闘します。
先天性吸血鬼と、後天性吸血鬼の戦いです。
人間世界にも、善者悪者がいるように、
狭い吸血鬼世界にもいるようです。
だけど、吸血鬼の力は強大なので、食い止めないと大変なことに・・・
ちょっと変わった吸血鬼のお話でした。


【発行日】１９８９．４．　／　１９９４．１０．　／　１９９８．６．２５．　／　２００７．６．

【発行所】徳間書店　／　徳間書店　／　集英社　／　集英社








【収録作品】
①ウェディング・ドレスに紅いバラ
②星降る夜にダンシング
③ブラディ・ティーを一杯


【登場人物】
①緑川淳司、長老、花村雅香、ウェイトレス、客、総長、患者、矢崎正広、伯父さん、参列者、高根
②緑川淳司、花村雅香、伯父さん、黒羽嘉久、雅香の両親、弘津了三、用心棒、警官
③制服警官、上司、伯父さん、緑川淳司、花村雅香、村尾信弘、溝呂木警部、悦子、康司郎、正之、由理、晴之、悠一、木島敬子、大岩剛太郎、加納涼子、加納卓也、マスコミ、樫原倍高、熱海啓吾、倉田浩一郎、野副信一郎、和田崎満、今泉尚平、大坪康志、篠木輝久、吉国周雄、学生、織本美幸、黒服の男たち、事務長、秘書、父親、母親、機動隊、消防庁長官、首相、厚生大臣、国家公安委員長、内閣官房長官、警視総監、警備部の幹部、編集委員、東京都知事、副総裁、男、老家政婦

comment? close

水妖日にご用心 薬師寺涼子の怪奇事件簿 (講談社文庫)

【あらすじ】

某国の王子が来日。
眉目秀麗、スポーツ万能、性格よし、資産ありの非の打ちどころのない王子様だ。
東京ザナドゥ・ランドの貸し切り権を、外務大臣に頼まれて譲った涼子。
貸し切りの日に、多くの報道陣とともに涼子一行も招待された。
そんな中、半魚姫に、王子が襲われた。
この美女テロリストの狙いは何か！？
異常気象により東京の機能がマヒする中、お涼は、テロリストと対決する。

read?

【感想】

久しぶりの、お涼さまの、相変わらずの傍若無人振りが、気持ち良かったです。
今回の敵は、美女テロリストですけれど、その正体は・・・
都市機能がマヒした時の、人間のもろさというものも見えたような気がします。
元気をつけたい時にどうぞ。


【発行日】２００７．１２．２０．

【発行所】祥伝社








【登場人物】
泉田準一郎、弁護士、検事、貝塚さとみ、丸岡警部、外務大臣、警護官、マスコミ関係者、薬師寺涼子、警視副総監、大臣秘書官、薬師寺弘毅、カドガ殿下、千葉県警本部長、警備関係者、東京ザナドゥ・ランドの会長、阿部真理夫、岸本明、室町由紀子、インドリヤ、ナーサル、バースカラ少佐、チャッラ、侍医、半魚姫、ジャンガ王太子、警察庁警備局長、東京ザナドゥ・ランドの副社長、サリー・ユリカ・トルシガン、ラフマーディア・トルシガン、ウェイター、刑事部長、平村滋夫、公安部長

comment? close

霧の訪問者 薬師寺涼子の怪奇事件簿 (講談社文庫)

【あらすじ】

夏の軽井沢。来日した女大富豪と、ご存知「ドラよけお涼」の傍若無人対決。
今回もまた、お涼の周りで事件は起こる。

read?

【感想】

もう、最高でした！！
お涼さんみたいな人の話は、読んでいて元気をもらいます。
快活明朗、唯我独尊、傍若無人、最高です。
泉田警部補との相変わらずのコンビネーションも絶妙。
いつものメンバーも出てきて、怪奇事件の解決に乗りかかります。
スピーディーでいて、読者を惹き付ける文章の流れ。
読んだ後には、爽快感が残ります。
次の作品が今から楽しみです。
是非、ご一読ください。

comment? close