彼女の知らない彼女
【満足度】★★★★★★

【あらすじ】

パラレルワールドって信じますか？
ある世界で「あの時違う選択をしていたら違う人生を歩んでいたのだろうか？」と思っている女子大生がいました。
またある世界で、怪我のためオリンピック選考を兼ねたマラソン大会に出るか出ないかで悩んでいるマラソンランナーのチームがありました。
この二つの世界が交差する時、彼女の知らない彼女が新しい自分を見つける旅に出るのです。

第２０回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作に加筆修正を加えた一冊。

read?

【感想】

「あの時違う選択をしていたら違う人生だったかもしれない」
毎日のように思います。特にここ数年は。
過去の自分に会えるのならば、踏み留まらせたい行動が沢山あります。
戻れるものならば戻りたいし、やり直せるものならばやり直したい。
違う選択をしていたらどんな人生を歩んでいたのか知りたいし、その人生を歩みたいとも思う。
でも、人生は一度きりで、やり直せはしないから、今の自分の人生を精一杯生きていくしかないんだけれど。
それでも、自分がした選択によって巻き込んでしまった人の人生のことを思うと、やっぱり考えずにはいられません。
もっと大人だったら。もっと冷静に判断出来たら。
後悔は尽きないけれど、でも、最近はこの選択だったから出会えた人たちが居るし、知り得たことがあるっていうことを幸せに感じられるようにもなりました。
夏子と夏希と村上と、そして杏に剛に千春。
「袖振り合うも他生の縁」というものを凄く感じさせてくれる一冊でした。
夏子たちの頑張りを通して、自分の可能性を信じて頑張ることの大切さや、前に進んで行く勇気をもらったような感じです。
もしかしたら、私たちの世界にもパラレルワールドがあって違う私が存在するのかもしれないけれど。
でも。
私は私の人生を、一歩一歩進んで行こうと思います。
人生で大きく挫折して、今はなんというか、凄く自分に自信が持てなくて自己否定的なんだけれど、
でも、少しずつでも練習してきたら、少しずつでも出来ることが増えるし、
支えてくれる人たちに出会えているっていうのはとても幸せなことだから。
だから。
それに報いられるように、出来ることをコツコツとやっていかないとね。


【発行日】２００８．１１．２０．

【発行所】株式会社新潮社

comment? close

刀語　第八話 微刀・釵 (カンザシ) (講談社BOX)
【満足度】★★★★★

【あらすじ】

敵か味方かまだ分からない、監察所総監督・否定姫とその部下の左右田右衛門左衛門。
彼らから情報を得たとがめと七花は壱級災害指定地域の不要湖へと向かう。
そこで迎え撃つは不要湖の番人・日和号。
四季崎記紀の変体刀集めもいよいよ八本目。いざ尋常に勝負！

read?

【感想】

今回もスピード感満点で一気に引きずり込まれた感じでした。
それにしても、否定姫、謎が多い。彼女の言葉が意味深過ぎて、今後が気になる。
左右田右衛門左衛門の謎というか過去が分かるのだけれど、それもまた凄かったわぁ。
日和号の謂れも中々に切なかった。そっかぁ、そういうことかぁ、と。
流石中盤戦が終わりと言うだけあって、益々スピードアップしている感じで。
いよいよ次からは後半戦。早く読みたいなぁ。
それにしても、とがめと七花の関係が、これまた変わってきている感じが何とも言えず、ほっこりしますなぁ。
こちらの進み具合も変体刀集めと並行して気になりますね。良いわぁ、良いわぁ。


【発行日】２００７．８．１．

【発行所】株式会社講談社

comment? close

オーダーは探偵に―謎解き薫る喫茶店 (メディアワークス文庫)
【満足度】★★★★★

【あらすじ】

就活中の小野寺美久はある日、迷い込んだ小道で王子様と見紛うような容姿の青年に出会いそのまま意識を失う。
気が付くと美久は喫茶店「エメラルド」に居た。
そこにはとても優しいマスターと、あの青年が居た。
だが、その王子様のような青年はとても毒舌で、高校生で、そして・・・「名探偵」だったのだ。

read?

【感想】

初っ端の美久の就職活動の頑張りっぷりにビックリさせられたけれど、そこで出会った王子様・・・もといドＳの高校生悠貴にはもっとビックリさせられました。
流石名探偵と言われるだけあって、その観察力・頭脳、恐るべしですよ。
物語は短編集になっていて、最初の事件から凄い面白かったけれど、あとのもそれぞれ味があって面白かったです。
美久と悠貴のやり取りも面白いし、マスターの真紘の性格というか雰囲気も面白くて。
これは嵌りそうです。
それにしても、料理上手な女の子は良いですねぇ。素敵。
これからどうなって行くか楽しみです。


【発行日】２０１２．１１．２２．

【発行所】株式会社アスキー・メディアワークス

comment? close

日本人の知らない日本語3 祝! 卒業編
【満足度】★★★☆☆

【あらすじ】

今日も日本語学校では色んな外国人たちが楽しく日本語を学んでいます。
日本人の知らない日本語や決まりなどを改めて気づかせてくれる一冊。

read?

【感想】

日本語学校の先生って本当に凄いな、って思いました。
日本語について色んなことを知っていて、外国人さんたちの予想だにしない言動にも的確に対応していて、そのやり取りは面白いんだけれど、日本について改めて考えさせられたりして。
日本ってやっぱり素敵な国なんだなぁって思いました。
日本語って凄いよ。それを勉強してくださる外国の方々も凄いよ。
勉強するって凄いなぁ、熱意って凄いなぁ。私にはそんな力あるかな。私も私の出来ること頑張りたいな、って思いました。
この度、日本語学校を卒業された方々はそれぞれがそれぞれの進路に向かって進まれたのですが、その進路も凄いなぁ、って思いました。
皆さん、ご卒業おめでとうございます。


【発行日】２０１２．３．９．

【発行所】株式会社メディアファクトリー

comment? close

腐女子彼女。パート2
【満足度】★★★★★

【あらすじ】

好きになった人は・・・腐女子でした。
そんな僕と腐女子な彼女の日常のやり取りを綴ったブログ本。
僕と彼女のやり取りがほんわかしてほっこりしてあったかい気持ちになる一冊。

read?

【感想】

今回も終始にやにやさせられっぱなしで。
本当、このぺんたぶさん、まるで二次元の世界から飛び出して来たかのようなナイスセバスっぷりにもう萌え萌えですね。
Ｙ子さんも可愛い。ツンデレですか、ツンデレですか。
ぺんたぶさんがＹ子さんのために色々やることがこれまた愛情いっぱいで、本当になんて素敵なカップルなんだ、と思わずにはいられないんですよ。
幸せ報告もほんわかしてて、あぁ、良いなぁ、ってあったかい気持ちになって。
本当、ドラマみたいなお話。でも実話ってのが凄くて。
最後の方になって、書かれていないけれど本当に山あり谷ありを二人で乗り越えてこられたんだなってのが分かって、もっともっと応援したくなって。
あぁ、本当素敵なカップルですよ。幸せな時間をありがとうございます。


【発行日】２００７．８．１３．

【発行所】株式会社エンターブレイン

comment? close