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蓮

Author:蓮
ミステリーやらエッセイやら何やかや、その都度気になった本を読んでいます。
最近はファンタジーもちょこちょこと。

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書物法廷(ル・トリビュナル) / 赤城毅 



書物法廷

2010.4.6. / 株式会社講談社



世に出れば国や政治などに多大な影響を及ぼす稀覯本を合法・非合法に問わず入手する書物狩人、ル・シャスール。
此度彼が求めたものは、爆弾テロリストが求め続けた本、暗黒街のボスが遺した日記、アラン・ポオを研究した本、チャーチルの蔵書と様々。
そして、遂に登場した彼の宿敵。
物語が大きく動き出そうとしている。

シリーズ第3弾。




今回も、稀覯本に隠された歴史を垣間見ることが出来ました。
一冊の本にまつわる大きな秘密。それを手にしようとする様々な人の思惑。
世の中は、自分の知らないところで、秘密裏に動いていることが多いのだと、改めて感じさせられました。
何が真実で、何が虚構なのか。結局のところ、分からないことが多いんですよね。
そんな中でも、書物を通して知らなかったことに出会える喜びというのは本当に凄い大切だなと思います。
ル・シャスールの書物への愛情とその美意識には感服するばかりです。
今回、遂に彼の最大の敵が登場します。
これからは、彼との戦いが展開されるのでしょうか。
どんな風になっていくのか、楽しみです。
次はどんな書物に出会えるのかな。



人間の欲望によって、消え去ってしまった種があるのを認めるのは、心が痛むことであります。


その方に、わたくしが評価されていたあかしとなる、署名入りの本……いかなることがあろうとも、他人に渡せるものではありません


……わたくしには、あなたさまを破滅させなければならない理由があるのです





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2016.07.29(Fri) | 【あ行】:赤城 毅 | cm(0) | tb(0) |

ソウルドロップ孤影録 コギトピノキオの遠隔思考 / 上遠野浩平



コギトピノキオの遠隔思考 ソウルドロップ孤影録

平成24年12月10日 / 祥伝社



アルバトロスという孤島に集められたのは、ペイパーカットに遭遇して生き残った者たちだった。
伊佐俊一もその中の一人。
それぞれ特異な症状を呈している患者たちが過ごす中で、連続殺人が発生。
犯人はペイパーカットなのか!?

シリーズ第7弾。



今までと違って、これは過去編とでも言いましょうか。
伊佐がペイパーカットと遭遇して生き残ってからサーカムの研究施設に送られた時の話です。
今まで見てきた伊佐と違う状態の彼が見れて、なんだかとても新鮮でした。
そこには、これまたロボット探偵になりたての千条が居たりして、二人のやり取りも新鮮でした。
ああ、こうして彼たちは彼たちたる関係を築いて行ったのか、と。
伊佐は、やっぱり凄いな、って思うんです。
患者たちの話を聞いてたら、本当、キャビネッセンス(生命と同じだけの価値のあるもの)って色々だなぁ、と思うのです。
私はまだ自分のキャビネッセンスは見つけられてないなぁ。
過去の自分が居て、過去の自分の選択があって、今の自分に繋がっている。
生きているって凄いことだなぁ、と思います。
さて、これでソウルドロップシリーズの最新刊に追い付きました。
今後どうなっていくか、最新作を楽しみに待ちたいと思います。



ズレているって思うのは、変な期待を持っているからで、その期待に添わないものは、すべて見下している


同じところを何度も行ったり来たりしているようで、それはいずれ辿り着く道を、ルートを見出すための第一歩


やっぱり人は、自分では自分のことはわからないんですね。





2016.07.28(Thu) | 【か行】:上遠野 浩平 | cm(0) | tb(0) |

神様の御用人4 / 浅葉なつ



神様の御用人 (4)

2015.6.25. / 株式会社KADOKAWA



今度の御用で和歌山に向かった良彦と黄金。
御用の主は紀国国造の祖として祀られている天道根命(あまのみちねのみこと)だった。
彼の神は、夢の中に出てくる女性を、簪を元に探して欲しいと頼むのだったが・・・

神話の時代と現在がリンクするシリーズ第4弾。



今回は初の長編。
天道根命の話が続きます。
でもそれだけじゃないんですよ。
現在の人の子たちの話も複雑に絡み合ってきて、読み応え抜群。
読み進めれば進める程に、涙が溢れて止まりませんでした。
外出先で読み進めなくて良かったと思いました。
2600年前のことを調べるって本当に凄いことで。
でも、歴史書に記されていることが全てじゃなくて、記されていないことにもそこに生きた人々の想いがあるんですよね。
語り継がれていく話、受け継がれていく命。
愛情の形にもそれぞれで。人が人である為に、自分が自分であると証明するためにもがく者たちの姿には心打たれました。
私自身、自分が何の為に生きているのか自問自答する日々です。
でも、このシリーズを読むと、脈々とご先祖さまたちから受け継がれてきたこの命を、大切に、精一杯生きようと思えるのです。
今回も、読了後にほんわかとあったかとした優しいものが心に沁み込んで来ました。
出会えて良かった。
次回作も楽しみです。


困ってるって言われたら、手を貸さないわけにいかないじゃん


ただ、そういう伝承があることを、名草戸畔という心優しき『母』がいたことを、忘れてほしくないだけなんだ……


何よりも飢えを恐れた時代があったことを覚えておくといい


お前が、私の弟で良かった――


あなたは独りではありません(中略)目に見えるものも、目に見えないものも、あなたが拒絶しない限り、あなたの傍にあるんです。


憧れたり祈ったりするだけじゃ、望む未来は降ってこないわ。あなたの人生を決めるのは神じゃない。あなたの意志よ。




2016.07.28(Thu) | 【あ行】:浅葉 なつ | cm(0) | tb(0) |

そうべえ ふしぎなりゅうぐうじょう / たじまゆきひこ



そうべえ ふしぎなりゅうぐうじょう

2011.5.30. / 株式会社 童心社



軽業師のそうべえ、歯抜き師のしかい、医者のちくあん、山伏のふっかい。
お馴染みの4人が今度は海で出会った。
ふか(サメ)に魅入られた彼らが向かった先は・・・



懐かしいそうべえシリーズ。
今度は竜宮城での大活躍でした。
相変わらずの4人組。
それぞれがそれぞれの特技で活躍する様は、見ていて楽しくなります。
有名なあの人も出てきましたよ。
幼い頃、衝撃的なほどに印象に残っている「じごくのそうべえ」。
大人になった今も心の中に強烈に残っているものなのですね。
そうべえたちの新たな活躍が見れて楽しかったです。



2016.07.20(Wed) | 【た行】:たじま ゆきひこ | cm(0) | tb(0) |

キマイラの新しい城 / 殊能将之



キマイラの新しい城

2004.8.5. / 株式会社講談社



中世に存在した欧州の城、シメール城。
この城を移築して作られたテーマパークの社長が、城主の亡霊に憑りつかれた。
「私を殺した犯人は誰なんだ?」
750年前の殺人事件の犯人を石動戯作は見つけることが出来るのだろうか。

シリーズ第5弾。




第4弾よりも先に第5弾を読みました。
750年も前の中世の城主から見た、現在の日本のあらゆるものへの視点が面白い。
城主の視点からと、こちらからの視点が交錯しながら事件が進んで行きます。
ああ、それはこういうことだったんだ。と思うところもしばしば。
十字軍の話も出てきて、あっちに行ったりこっちに来たりしながらも、現在と過去の事件が繋がっていく様は面白い。
最後には複雑に交錯しながら終息に向かっていくのは流石だなと思いました。
石動戯作シリーズは、第5弾まで刊行されています。
残念ながら、著者の殊能将之さんがお亡くなりになられたので続きを読むことは出来ません。
まだ読めていない作品も、折を見て読ませていただきたいと思います。



VITA FALSVM SOMNIVM VERVM (中略)『人生は偽り、夢は真実』


ANGELI SYLLOGIZARE POSSVNT (中略)『天使は三段論法できる』





2016.07.20(Wed) | 【さ行】:殊能 将之 | cm(0) | tb(0) |

小学館版 学習まんが人物館 シートン / 監修:富田京一、まんが:梶川卓郎



シートン (小学館版 学習まんが人物館)

2009.9.20. / 株式会社小学館



「シートン動物記」で知られる、博物学者のシートン。
彼は、動物をこよなく愛し続けた人物だった。
彼の生涯を辿る一冊。



小学生のころ、「シートン動物記」を読んだ記憶があります。
動物と共に生き生きとしているシートンが描かれている表紙を見て、読んでみたらビックリ。
そこには私の知らなかったシートンの姿が描かれていました。
苦難の人生を送ったシートンの動物たちへの愛情はとてもとても深いもので感銘を受けました。
オオカミ王のロボとの戦いも凄かったです。
情熱を持って、人間の動物たちへの認識を変えていこうとしたシートン。
彼のおかげで誕生した様々な自然保護区に、ボーイスカウトの元となったウッドクラフト・インディアンズ運動。
彼が執筆した数々の物語や本から動物の生態を垣間見ることが出来ます。
凄い。本当に凄いなと思いました。
まんがで読める伝記ものはまた折を見て読んでみたいと思います。




2016.07.16(Sat) | 【その他】:いろいろ | cm(0) | tb(0) |

神様の御用人3 / 浅葉なつ



神様の御用人 (3)

2014.11.22. / 株式会社KADOKAWA



奇抜な洋服に相撲勝負、杓子探しにお菓子作り。
今回も神様の御用は様々。
穂乃香に助けられながら、御用人(仮)・良彦は奔走する。

神々と人を結びつける優しいシリーズ第3弾。



もうね、今回も涙なしには読めません。
本当、あったかいんだよ。
良彦の優しさなんだろうなぁ、と思う。
もちろん、神様も優しいんだけれど、なんというか、良彦を通して人の優しさを痛感するって感じです。
神様もいっぱい悩んでるんだよね。
穂乃香ちゃんが益々力強いパートナーになってきてて、そこもほっこり。
良彦のまっすぐなところ、好きです。
かっこいいな、って思う。
神様たちには神様たちでそれぞれの歴史があって、想いがあって、今まで続いてきているんだよね。
人の想いも命も、ずっとずっと続いてきているんだもんね。
疲れた心をほっこりと温かくしてくれる、そんな一冊でした。
次巻も楽しみ。



自分が贈ったものを喜んでもらえたら、嬉しいだろ?


うん、すっげぇ、似合ってる


急ぐ必要はありません


強くなるっていうことは、誰かを守ることができるってことだって


現在を生きているお前の中に流れている血は、両親や祖父母、そのまた親たちが、繋いでくれた命なのだ。


大切な人が傍にいるということは、とても幸運なことです





2016.07.14(Thu) | 【あ行】:浅葉 なつ | cm(0) | tb(0) |

天使と歌う吸血鬼 / 赤川次郎



天使と歌う吸血鬼

2015.6.30. / 株式会社集英社



遊園地<Mワールド>は外国の要人がやって来るということで、入園禁止になっていた。
その中である人物が歌を歌うと言うのだが・・・(「天使と歌う吸血鬼」)

他、2編収録。シリーズ第33弾。




久しぶりに読みました。
吸血鬼シリーズ最新刊。
表題作の「天使と歌う吸血鬼」も良かったけれど、私は「吸血鬼とさびしいエレベーター」が好きかな。
このさびしいエレベーターが何とも言えずほっこりしました。
不思議な力ってのは色々あるんだな。
もう一編の「水の流れと吸血鬼」は寂しいような優しいようなお話でした。
全編を通して、クロロックとエリカの活躍が楽しめるのがやっぱり一番かな。
吸血鬼シリーズは私が赤川次郎さんの作品で初めて読んだ作品なので、これからも新作が出るのを楽しみに待っていようと思います。



歌は、それ自体が美しいのです。


もっともっと、人を運びたくて仕方なかったのだ。





2016.07.13(Wed) | 【赤川次郎】:吸血鬼 | cm(0) | tb(0) |

ソウルドロップ幻戯録 アウトギャップの無限試算 / 上遠野浩平



アウトギャップの無限試算 (ソウルドロップ)

平成23年8月10日 / 祥伝社



ある手品師の演技中にペイパーカットからの予告状が出現した。
その動画を見たサーカム保険の伊佐と千条、そして奈緒瀬も手品の天才少年と共に動き出す。
手品が人を驚かせる時、そこにあるモノは何なのか。
手品師たちの闘いが、今始まる。

ソウルドロップシリーズ第6弾。



手品、それはとても不思議なもの。
タネがあると分かっているけれど、驚かずにはいられない。
そんな手品に関わっている人達の中にも色々思惑はあって。
その人たちの中での「キャビネッセンス(生命と同等の価値のあるもの)」ってなんだろう、って思いながら読み進めて行くと、まさかそっちの方向ですか、ってところに辿り着いた。
このシリーズを読む度に、自分のキャビネッセンスは何だろうって考えるけれど、私はまだそれを見つけられていない。
今回登場する手品師たち。大元にあるのは違うけれど、その情熱は凄い。
情熱を傾けて取り組めるものがあるというのは、凄いなと思う。
手品の天才少年が見えている世界も気になる。彼はこれからも出てくるのかしら。
シリーズ既刊本まであと一冊。どうなって行くのか、楽しみに読んで行きたい。



彼らは、君のことを自分の生命(いのち)と同じか、それ以上の価値があると考えている


他人の行動を見て、それで自分の行動を決めるのなら、そこに自分の期待を混ぜちゃいけないってことです。


生活するというのは、癖をえんえんと繰り返すことだ。


自分が弱いということに対峙できる強さを持っているのが、君だよ


他人に向ける刃は、自分にも返ってきますからね。


苦手とか言ってたら、なんにも始まりませんよ





2016.07.12(Tue) | 【か行】:上遠野 浩平 | cm(0) | tb(0) |

図書館戦争 図書館戦争シリーズ① / 有川浩



図書館戦争

平成23年4月25日 / 株式会社角川書店



メディアを規制する「メディア良化法」が成立して30年。
取り締まりを強化させていく良化特務機関に対抗すべく、図書館は独自の防衛組織を構築してきた。
高校時代にある図書隊員に助けられた笠原郁は、彼に憧れて図書隊に入隊した。
これは、本を愛する図書隊員たちの愛と戦いの物語である。

図書館戦争シリーズ第1弾。



ようやく、ようやく読めました。
いやぁ、凄かったなぁ。
でも、こんな世界は嫌だなぁ。
今は読みたいものが読めて、知りたいものが知れる。
でも、今の世の中も少しずつ変わってきている。
怖いなぁ、って思う。
この世界では、そんな圧力に立ち向かう図書隊員たちの情熱とか色んな人間模様とかが兎に角熱くて、熱くて、惹きこまれていきました。
郁の真っ直ぐさも良いし、堂上とのやり取りも面白いし、手塚に柴崎に小牧も良い仲間だし、玄田も稲峰も折口だって熱い熱いものを持ってて、本当熱かった。
郁たちの周りの人間関係もどう変わって行くのか、楽しみだなぁ。
シリーズ、少しずつでも読破したいな。次が楽しみ。



万引きの汚名を着てまでこの本を守ろうとしたのは君だ


しかし、原則を守ることで量られる真髄があるはずです


図書隊は悪夢の再来を決して許さない。


後悔してリセットできるわけでもないだろう


何があっても投げ出さずに頑張ろうと思います





2016.07.12(Tue) | 【あ行】:有川 浩 | cm(0) | tb(0) |

獣の奏者 Ⅱ王獣編 (けもののそうじゃ Ⅱおうじゅうへん) / 上橋菜穂子



獣の奏者 II 王獣編

2006.11.21. / 株式会社 講談社



瀕死のリランを救いたい一心で、エリンはある方法を思い付いた。
だが、その方法は決して見つけてはいけない方法だった。
エリンが見つけたこの方法によって、エリンはかつてない暗闇の中へと引き込まれていくのだった。

シリーズ第2弾。




一気に読みました。
獣と人との間にある壁。越えてはならない一線。
リランと心を通わしたかのように思えたエリン。束の間の幸せ。
成長と共に世の中の情勢が分かってきて、エリンの環境も変わってきます。
そして、考え方も。
エリンの背負っているものはあまりにも重くて、本当にエリンは良く耐えているなと思います。
歴史の中に隠され続けてきた秘密。それもあまりにも重くて。
エリンに幸せになって欲しいのに、過酷な試練が次々にエリンに襲い掛かります。
それは本当に過酷すぎて目を覆いたくなるほどです。
人の思惑というのは、人間の業というのはどこまで深いのでしょう。
獣と人間の違い。同じものと違うもの。通じるものと通じないもの。似てるけれど似てないもの。
最後は涙が止まりませんでした。これから先どうなっていくか、ドキドキしながら読ませて頂きたいと思います。




曲がり角はひとつではなかった。運命によって強引に曲がらされた角もあり、自分で切り開いてしまった道もあったのだと。


どんなに、あなたに感謝しているか、どんなに、あなたに会いたいか。


甘い夢を見て、心の中に錯覚を育てていけば、あなたの目は真実を見極める力を失っていくわ。


学ぶということの、ふるえるような興奮を感じとってほしい。


自分がなにを思い、なにを選択したのかわかっても……自分の心がわからなかった。


しかし、なにが現実であるのかを知らぬ者が、この国の長であってよいとは、どうしても思えないのです





2016.07.06(Wed) | 【あ行】:上橋 菜穂子 | cm(0) | tb(0) |

烏は主を選ばない / 阿部智里



烏は主を選ばない

2013.7.10. / 株式会社 文藝春秋



北家の垂氷領郷主の次男・雪哉はぼんくらで有名だった。
ある事件をきっかけに、雪哉が朝廷の若宮の側仕えとして登用された。
跡継ぎ問題や、お后選びなどで暗雲立ち込める朝廷に飛び込んだ雪哉。
うつけと言われる若宮の周りには危険がいっぱいで・・・

シリーズ第2弾。




第1弾はお后選びの話でした。
これはその裏側とでも言いましょうか。
同時期に若宮の側仕えとして勤めた雪哉の話です。
前作を読んでいると、あの場面の裏側にはこんなことがあったのか・・・と思うようなところがいっぱいでした。
雪哉の幼いながらも賢しいところとか、若宮側からの后選びへの考え方とか、若宮の兄宮である長束との後継者争いとか、今回もてんこ盛りでした。
いやぁ、権力争いとはこうも恐ろしいものなのですよね。
人の心の薄暗いところを沢山見せられたように思います。
若宮の奈月彦に翻弄されながらも必死に勤めている雪哉は健気でとても心打たれました。
最後の最後には、そんな結果になろうとは・・・という感じだったのですが・・・
次巻はどんな話が展開されるのか、また楽しみに読ませてもらおうと思います。



2016.07.05(Tue) | 【あ行】:阿部 智里 | cm(0) | tb(0) |

神様の御用人2 / 浅葉なつ



神様の御用人 (2)

2014.5.24. / 株式会社KADOKAWA



神様の御用を頼まれる御用人の良彦。
今日も狐神の黄金と共に、様々な神様の願いを叶えるために東奔西走。
今回の依頼は、温泉探しに、家探し、井戸からの脱出に、夫の浮気癖を直して欲しいとこれまた無理難題がてんこ盛り。
不思議な少女との出会いもあるシリーズ第2弾。
ハンカチ必須の神々の話が始まります。



いやぁ、今回も泣かされた。
面白いんだけれど、泣いちゃうんだよね。
神々たちの人間臭さがまた良くて。
穂乃香ちゃんの登場でこれまた物語が更に彩られていく感じが楽しかった。
1巻に登場した神様たちも少し名前が登場したりして、人の世も神の世も世間は狭いというものなのかなぁ、としみじみ思ったり。
ほっこりする話に、じーんとする話、どれもこれもあったかい気持ちが残っていて、神様の存在をなんだか身近に感じられて素敵でした。
短編なんだけれど、1冊を通して関連付けられているから、続編って感じで、1冊で二度おいしいみたいな感じでした。
知らない神様から知っている神様まで色々出てきて、想像すると楽しくて。
読み終わった後の爽快感というか、幸福感みたいなのに包まれた感じが良い感じです。
まだまだ続編が出ているので楽しみだなぁ。今度はどんな神様に会えるかな。



誰かと一緒にいるということは、一人でいるときよりも楽しさは倍になり、苦しさは半減するものだからのう


あんたにはあんたなりの、存在する理由があるんだ。それを放棄させるわけにはいかねぇよ


それを表に出して、相手を陥れたり傷つけたりするのはよくないけど、心の奥の方の一番深いとこに、そういう感情を持ってるくらい、いいんじゃねぇの?


過去のひとつの歯車が狂えば、今と同じ未来はない。家族や友人や、その他すべての出会いは、この世限りだ。





2016.07.05(Tue) | 【あ行】:浅葉 なつ | cm(0) | tb(0) |

獣の奏者 Ⅰ闘蛇編 (けもののそうじゃ Ⅰとうだへん) / 上橋菜穂子



獣の奏者 I 闘蛇編

2006.11.21. / 株式会社 講談社



闘蛇衆の住む村で育った少女エリン。
獣ノ医術師の母との二人暮らしだ。
ある時、母が世話をしていた闘蛇が突然死に、母がその罪を問われることになった。
少女エリンの波乱の人生が、今幕を開ける。

シリーズ第1弾。



アニメ化もされている獣の奏者シリーズの第一弾です。
アニメを少し見たことがあるのですが、それも相まって頭の中でエリンが生き生きと動いていきます。
母との暮らし、母との別れ、そしてジョウンとの出会いに、成長すると共に見えてきた将来の夢。
闘蛇のどう猛さ、王獣の力強さ、それらもありありと目に浮かんできます。
色々な人たちの色々な目論見が複雑に絡み合って、世界が動いていきます。
エリンの観察力の凄さ、思考の奥深さには目を見張ります。
こんなに小さな体で、こんなに大きなものを背負って生きていく力強さは本当に勇気を与えられます。
すぐにでも次巻が読みたいと思える終わり方、やられました。
これからエリンがどんな人生を送って行くのか、ドキドキしながら読ませて頂きたいと思います。

いつか、ふいに別れが来るかもしれないと、心の底で覚悟をしていた。


人も獣も虫も、あらゆるものが小さな光の点となって、等しく闇の中に輝いているような、そんなものとして、この世を感じることが。


無視するんじゃなくて、その違いを、勝手に悪い意味にとるような、くだらんまねはせんって、はっきり伝えることのほうがずっと大事だと思うん





2016.07.02(Sat) | 【あ行】:上橋 菜穂子 | cm(0) | tb(0) |