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蓮

Author:蓮
ミステリーやらエッセイやら何やかや、その都度気になった本を読んでいます。
最近はファンタジーもちょこちょこと。

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天才詐欺師・夏目恭輔の善行日和 / 里見蘭



天才詐欺師・夏目恭輔の善行日和

2018.4.19. / 株式会社 宝島社



かつて天才詐欺師であった夏目の前に、彼の娘だと名乗る女子中学生の小春が現れる。
その小春から頼まれて、夏目は久しぶりに動き始めるのだった。
彼の信条に乗っ取って行われる華麗なる詐欺の手口。
修道院を助けたり、ユーチューバーとゲーム機不正抽選の謎を追い、結婚詐欺師に相対する。
小春に出会ってからの夏目の心境の変化も見逃せない、連作短編ミステリー。



どんなお話かなと思いながら読み進めて行ったら、まぁなんともほっこりしながらも痛快な一冊でした。
物語は、かつて天才詐欺師として名を馳せていた夏目の元に、彼の娘と名乗る少女の小春がやってくるところから始まります。
彼女の頼みを引き受けて立ち上がる夏目。
彼を助ける詐欺師仲間の面々も、キャラが濃くて面白い。
これで終わりかと思えば、そこが連作短編の見どころ。
一話でも面白いのに、まだまだ出て来る。
登場人物も増えちゃう。
しかも、詐欺と言っても困っている人を助けるから、その手口も見ていて痛快極まりない。
一体どうやって、この窮地を救うのかと思いきや、そんな方法ですか、と。
また、昨今人気のユーチューバーという職種を取り上げているのも面白い。
そこに、人気ゲーム機の不正抽選を絡めて来るんですもの。
どこがどう繋がるか分からないけれど、不思議と最後に向かって収束していくのがお見事。
連作短編4作なのですが、最初に提起されたものが、最後の話で回収されていくのもお見事。
もう、楽しくて一気に読んでしまいました。
夏目は小春に出会えて良かったね。それは小春も同じだね。
素敵な物語をありがとうございました。




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2018.06.27(Wed) | 【さ行】:里見 蘭 | cm(1) | tb(0) |

地方騎士ハンスの受難 / アマラ



地方騎士ハンスの受難

2014.8.8. / 株式会社アルファポリス



地方で穏やかに暮らしていた元凄腕騎士団長ハンス。
彼の元に凄い能力を持つ「にほんじん」たちが4人もやってきた。
どうやら彼らは異世界からやって来たらしい。
そんな彼らの登場により、ハンスの受難の日々が始まったのだ。

シリーズ第1弾。



これ、めっちゃ面白い。
いやぁ、異世界モノなんだけれど、こんなに一度に異世界にやってきてどうなるのって思ったら、そうなるの、って感じで。
もうね、面白い。
終始にやにやしながら読んでいましたよ。
魔獣使いに、超回復魔法使い、超身体能力者、千里眼…と多種多様な能力と、それを有する人物たちの個性の強さ。
現代に居たら一緒に行動することもないかもしれない「にほんじん」たちが、異世界で力を合わせて恩人のハンスを助けていくってのもまた面白い。
このハンスが想像以上に凄い人だったってのは、物語を読み進めていくと分かるんですけどね。
本当に、この本に出会えて良かった。めっちゃ楽しかった。
一気に読んでしまいましたよ。
まだシリーズ続刊があるそうなので、是非読みたいですね。
こんなにも一度にハンスの元に集結したのも何か意味があるのかも…なんて思っちゃいます。
どうなるのかな、楽しみ。



2018.06.23(Sat) | 【あ行】:アマラ | cm(0) | tb(0) |

ψの悲劇 The Tragedy of ψ / 森博嗣



ψの悲劇 The Tragedy of ψ

2018.5.7. / 株式会社講談社



八田洋久博士が遺書のような手紙を残し失踪した。
その一年後、彼の屋敷に縁あるものが集まり、島田文子という人物もやって来た。
そして博士のパソコンから「ψの悲劇」という小説が発見される。
その夜、悲劇が起こったのだ…

シリーズ第11弾。



Gシリーズの後期三部作の第二弾です。
今回も島田文子が登場します。
語り手は、八田家に縁のある人物です。
なんだか、不思議な感じで読み進めていったら、これまた後半でスピードアップ。
このスピードアップ感が堪りませんね。
島田文子の本領発揮具合が手に汗握る展開でした。
真賀田博士に関わるあの組織のことも、少し分かってきたような、そうでないような…
最後は、ちょっと怖いような感じでした。
このGシリーズも残すところあと1作。
どのような終わりを迎えるのか、楽しみに待たせていただこうと思います。




2018.06.23(Sat) | 【森博嗣】:Gシリーズ | cm(0) | tb(0) |

フォークの先、希望の後 THANATOS / 汀こるもの



フォークの先、希望の後 THANATOS

2008.10.6. / 株式会社講談社



熱帯魚店でアルバイトする大学生の彼方は、あることがきっかけで生活が困窮していた。
そんな折、破格の日給でのバイトの話が舞い込む。
場所は、あのタナトスの自宅。
背に腹は代えられない彼方は、そのバイトを始めるのだったが…

シリーズ第3弾。



この彼方という新しい登場人物が、新たな波乱を呼び込みます。
彼方自身を含む、彼方の周りの恋愛模様がことを複雑にしていくようで。
恋愛だけでは終わらない、そこにはある種の恐怖も入ります。
古代魚を愛する人たちの様々な思い。
タナトスの周りで起こる、不幸な出来事の数々。
雇先のタナトスに中々会えない彼方。
また、自分の家庭に降りかかっている問題の数々。
友人関係も然り。
前作のような事件の展開とはまた違うのですが、こちらも日常と非日常が入り乱れてハラハラドキドキでした。
また、相変わらず古代魚への熱い思いに圧倒されました。
熱いですよ、本当に。
今後、彼方たちがどうなっていくのか、またシリーズの次作を読むのが楽しみです。



完璧主義者ほど鬱になりやすい。ちゃんとしなきゃダメだって思い込むからだよ。ちゃんとしなくたってテキトーでも生きてけるんだよ、本当は


正しくなくても、誰に憎まれても疎まれても、生きていくことはできる。


取り返しがつかない、なんて自分を追い込んだって何にもならない。〝次はうまくやろう〟――それがアクアリストの合言葉なんでしょ?





2018.06.17(Sun) | 【ま行】:汀 こるもの | cm(0) | tb(0) |

流れ行く者 ―守り人短編集― / 上橋菜穂子



流れ行く者―守り人短編集

2008.4. / 株式会社 偕成社



父を殺された少女バルサ。
親友の娘のバルサと共に、全てを捨てて国を出たジグロ。
追手から逃れながらの二人の日々を綴る。
これはまだ、バルサが少女だったころの話。

シリーズ番外編にあたる短編集。



若いバルサに、若いタンダ。
ふたりの若き日のやり取りが見れて、とても嬉しかったです。
ああ、こうしてふたりは絆を深めていったんだな、と。
そしてまた、ジグロがバルサを守る為に、心を鬼にしながらバルサを鍛えた日々。
まだ、実践経験が浅いバルサの心の葛藤。
酒場でのラフラのアズノとの出会い。
隊商の護衛を通して、バルサが経験したもの。
ジグロのバルサへの想い。
短編集ですが、読み応え抜群でした。
特に、『流れ行く者』がやるせなさもあり、若いバルサの大きな壁でもあり、苦々しかったり、悲しかったり、なんとも言えませんでした。
これが、今後のバルサの人生を暗示しているようで。バルサとジグロの絆の深さも泣けました。
二人はもう、実の親子以上に親子なんですよね。
そして、バルサとタンダの関係もこの若い時代を経て築かれていったものなんですよね。
それは、どれほど深いものだったのかな、と。
シリーズを読み終わったからこそ、三十路のふたりが思い出されて、とてもあたたかいものを感じました。
幼い頃から、こんなに辛い経験をしているバルサたちには、幸せになって欲しいです。
ああ、ここまで読めて、本当に良かった。




2018.06.13(Wed) | 【あ行】:上橋 菜穂子 | cm(0) | tb(0) |

絵画の住人 / 秋目人



絵画の住人

2012.9.25. / 株式会社アスキー・メディアワークス



バイトでギリギリの生活をしている諫早佑真は、ある日美しい少女に出会う。
彼女の言葉を頼りにAOKI画廊に辿り着いた佑真は、成り行きで雇われ画廊主を始めることになった。
しかし、働き始めた佑真はこの画廊の異変に気付く。
もしかして、ここの絵たちは生きているのでは!?



まさに、「絵画の住人」です。
面白くて一気に読みました。
前作の「騙王」とはまた違ったテイストなのですが、面白い。
絵画のことを良く調べられていて、作中に出て来る絵画がどんなのか気になって読了後に調べました。
見たことのある絵画から、初めて見る絵画まで、色々ありました。
これらの絵画でこの物語が紡がれて行ったんだと思うと、また作中と絵画がリンクして興味深かったです。
今作の主人公の諫早佑真には、ある秘密があります。
読み進めて行く内にそれらが明らかになるのですが、その秘密にはなんともやるせなくなりました。
絵画の住人たちが生き生きと描かれているのが、これまた楽しかったです。
絵画には不思議な力があるのでしょうね。
佑真の変化も楽しめますよ。
続編が出たら、それも読みたいなと思える一冊でした。
また、この著者さんの他の本も読みたいです。



しないでする後悔なら、やってする後悔を選べ。





2018.06.12(Tue) | 【あ行】:秋目 人 | cm(0) | tb(0) |

広島電鉄殺人事件 / 西村京太郎



広島電鉄殺人事件

2018.1.20. / 株式会社 新潮社



広島電鉄の若い運転士が襲われた。
調べてみると、彼はライトレールの制限速度を超過する事件を起こしていた。
彼のことを調べて行く内に、過去に長野で起きた殺人事件との関係が次第に明らかになる。
十津川警部は長野と広島に向かう。



西村京太郎さんの十津川警部シリーズは、テレビドラマでは何度も観ていましたが、小説を読むのは初めてでした。
今回は、題名に惹かれて読みました。
私は、シリーズの順番通りに読みたいという思いが強いのですが、十津川警部のことはテレビドラマを通して知っていたので、シリーズの途中からでも楽しめました。
何よりも、本当に良く調べられているな、と感心しました。
知っている地名が出て来ると、楽しくてワクワクしますね。
事件そのものも、広島電鉄の運転士という馴染み深い職業の方が関わっているので、ハラハラドキドキが凄かったです。
今まで知らなかった広島電鉄のことが知れて、そこも楽しかったです。
過去の事件と現在の事件が絡み合って行くのは、上手い具合になっているなと思いました。
最後は、そこでそうなるのか…という感じでしたが、著者さんの著書を読んだのが初めてだったからそう感じたのかもしれません。
また知っている地名が絡んでいる作品を見つけたら、読んでみたいなと思います。




2018.06.12(Tue) | 【な行】:西村 京太郎 | cm(0) | tb(0) |

カンナ 京都の霊前 / 高田崇史



カンナ 京都の霊前

2012.7.4. / 株式会社講談社



甲斐と貴湖は社伝を追って京都へ向かった。
日本の歴史を変えようとする組織と守ろうとする組織。
それぞれの忍者軍団が遂に激突する。
戦いの最中、甲斐にも変化が…
聖徳太子と天皇にまつわる謎も紐解かれる。

シリーズ第9弾にして最終巻。



遂に、カンナシリーズ完結です。
最後の戦いは凄かった。
忍者たちの戦い。
歴史を守ろうとするもの、変えようとするものたちの強い思い。
連綿と受け継がれてきた血と思想。
勝者が自分たちに都合の良いように伝えてきた歴史の意味とは。
偽書として伝えられてきたものの中に真実は隠されているのか。
歴史書を紐解いていく中で、疑問に感じたことを独自の視点で書き記していく著者の考え方は凄いなと思います。
そんな考え方もあるのですね。
最終巻は、天皇と聖徳太子にまつわる話でした。
私たちが知らないだけで、今もどこかで忍者の末裔たちが甲斐たちみたいに研鑽を積んでいるのかもしれません。
甲斐の隠された力が覚醒するところも凄かったです。
甲斐を取り巻く人間関係が今後どうなっていくかも気になります。
最終巻なのに、最後にあの人たちが出て来るから、そちらのシリーズも読みたいですね。
そしたら、どうしてそうなったのか、また別の視点で見れるかもしれません。
学生時代には、歴史の授業を学んだらそれが正しいと思っていました。
でも、この著者さんの作品に出会って、違う考え方もあるのだと気付かされました。
まだ自分でここまで深く考えることは出来ませんが、これからもこの著者さんの作品を通して、自分の学んでない、知らない歴史の側面を知ることが出来たら良いなと思います。
立場が違えば、同じ事柄でも違って見えるものですものね。
歴史もそうなんですよね。
まずは、カンナシリーズお疲れ様でした。楽しませていただきました。ありがとうございました。
またいつか、どこかで、甲斐たちの今後を知ることが出来たら、嬉しいです。



何年経とうが、歴史は生きて流れておる。決して化石となって横たわっているわけではない。脈々と、まだ鼓動を続けておるんじゃわい


重要な真実は、いつも歴史の裏に隠されているのよ。私たちが何の苦労もなく眺められる歴史なんて、大抵が粉飾されている。


ただ一つの価値観ではなく、他にもさまざまな価値観がある。それを持つことは、決して間違いではないということが分かれば、それはそれで面白い





2018.06.09(Sat) | 【た行】:高田 崇史 | cm(0) | tb(0) |

カンナ 出雲の顕在 / 高田崇史



カンナ 出雲の顕在

2011.7.6. / 株式会社講談社



逃げ続ける諒司は密かに竜之介を出雲に呼び出す。
甲斐は聡美と共に竜之介を探しに出雲に向かう。
出雲大社と素戔嗚尊の関係を探りながら竜之介を追う二人。
「金烏玉兎」と言う言葉の示すものとは…

シリーズ第8弾。



今回は、ついにここまで来たかという感じでした。
諒司が竜之介に単独で接触。
そして、恐ろしいまでの事実を話します。
揺れ動く竜之介の心。
襲い来る魔の手。
甲斐は甲斐で、今回は聡美との道中になります。
聡美は聡美で考えていることがあるようです。
様々な思惑が複雑に絡み合う中、物語は収束地点へと加速していきます。
素戔嗚尊が背負った、悲しいまでの業。
出雲大社の存在。
最後に裏切るのは誰か。
どうぞ、ドキドキしながら読み進めて下さい。
私も、最終巻を早く読みたいです。



2018.06.04(Mon) | 【た行】:高田 崇史 | cm(0) | tb(0) |

ビブリア古書堂の事件手帖4 ~栞子さんと二つの顔~ / 三上延



ビブリア古書堂の事件手帖4 ~栞子さんと二つの顔~

2013.2.22. / 株式会社アスキー・メディアワークス



ビブリア古書堂の二人は、鎌倉の雪ノ下のある家から依頼を受けた。
その家で待ち構えていたのは、膨大な量の江戸川乱歩コレクションだった。
依頼主はこの貴重なコレクションを譲る代わりにある金庫を開けてほしいと言う。
謎解きの中で、行方知れずとなっている栞子の母・智恵子の影が見え隠れする。

シリーズ第4弾。



今回は、栞子の母の智恵子の存在がなんとも不気味に影を落としていました。
大輔のことも知っている智恵子。
その恐ろしいまでの知識量と観察眼。
栞子も今回の謎解きにかけて、奮闘します。
妹・文香の葛藤。
ヒトリ書房の存在。
江戸川乱歩がもたらしたもの。
今回は長編だったので、この話がどのように収束していくのかドキドキしながら読み進めました。
大輔と栞子の関係の微妙な変化も楽しませてもらいました。
栞子と智恵子の母娘対決にはぞわっとしました。
私は恥ずかしながら、江戸川乱歩シリーズはまだ読んだことがありません。
小学生の時に図書館で見かけてはいたのですが、どっちかというとホームズやルパンを読んでいた記憶があります。
江戸川乱歩シリーズについて、この本を通して触れることが出来たのですが、時代によって少しずつ変わっているのですね。
いつか機会があれば、読んでみたいなと思いました。
そして、このビブリア古書堂シリーズがどのようになっていくのか、次作からも楽しみです。



2018.06.04(Mon) | 【ま行】:三上 延 | cm(0) | tb(0) |